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平成26年3月 第49号 図書館だより

P1
 
特集「千葉市」を読む
 
千葉市ゆかりの作家や、千葉市が登場する作品には、どのようなものがあるかご存知ですか?
最近では、千葉都市モノレールのラッピングで話題になった作品を思い浮かべる方が多いかもしれませんね。実は、千葉市ゆかりの作家や千葉市が登場する作品は、古いものから新しいものまで多くあります。
この特集では、これらの作品について、一部ではありますがご紹介します。この機会に、千葉市にゆかりのある作品を読んでみませんか?
 
千葉市ゆかりの作家・作品
(作者50音順、敬称略)
 
稲見(いなみ)一良(いつら)
昭和6(1931)年1月1日~平成6(1994)年
 
大阪市出身。30代末にミステリー小説を執筆したが専念はしなかった。テレビCF・記録映画のプロデューサーとなったが、肝臓がんの宣告を受け作家活動を再開。
花見川団地に住み、その周辺を舞台にした『花見川のハック』などを書いた。ハードボイルドを基調としながら、少年ファンタジーが盛り込まれた「稲見ワールド」を作り上げたが、長い闘病の末に惜しまれつつ63歳で亡くなった。
 
《受賞歴》
平成3(1991)年 第4回山本周五郎賞
『ダック・コール』(1991年/早川書房)
 
《千葉市が登場する作品》
『花見川のハック』(1994年/角川書店)
花見川の岸辺に秘密基地を作っていつものように一人で遊んでいた小学生のハックは、ある日、モーターボートを乗り回す男たちと喧嘩になる。ハックは、京都のお婆ちゃんから届いた加茂ナスと一緒に、彼らの隠れ家を探して川を上流へ遡っていく。
話の中に花見川や弁天橋などが登場し、ハックの見た景色を思い浮かべながら読むことができる。
 
花見川と弁天橋
このあたりは花見川渓谷と言われ、豊かな自然の風景が残る地区である。写真右上の橋は弁天橋といい、平成7年に現在のものに架け替えられた。
 
 
日下(くさか)圭介(けいすけ)
昭和15(1940)年1月21日~平成18(2006)年
 
東京都出身。早稲田大学卒業後に、朝日新聞社の整理部に勤務。記者のかたわら文筆業を始め、1975年に江戸川乱歩賞を受賞する。1970年に京葉支局に赴任し、美浜区に転居。
1984年に朝日新聞社を退社後は文筆業に専念し、初期はロマン的ムード漂うミステリーが多いが、その後昭和初期の歴史に題材をとった作品など発表し、作風を広げていった。惜しまれつつ66歳で亡くなった。
 
《受賞歴》
昭和50(1975)年 第21回江戸川乱歩賞
『蝶たちは今…』(1975年/講談社)
昭和57(1982)年 第35回日本推理作家協会賞短編賞
『鶯を呼ぶ少年』(1982年/講談社)
『木に登る犬』(1982年/徳間書店)
 
《千葉市が登場する作品》
『海辺の骨』(『ミステリー日本地図:ミステリー大全集2』収録/1989年/新潮社)
ある男と女のミステリー。花見川の下流にある美浜大橋の近くで、千葉市の海寄りにあるマンションに住んでいる女と、この女の知り合いが、白骨化した左手首を発見した。後日、警察から女へかかってきた電話をきっかけに、女は、白骨の事件の犯人を特定するが…。
 
 
椎名(しいな)誠(まこと)
昭和19(1944)年6月14日~
 
東京都出身。1950年より、千葉県印旛郡酒々井町を経て千葉市幕張で育つ。「本の雑誌」編集長、作家、エッセイスト。
千葉市が登場する作品として、『犬の系譜』(1988年/講談社)、『白い手』(1989年/集英社)、『麦の道』(1996年/集英社)などがある。
 
《受賞歴》
平成元(1989)年 第10回吉川英治文学新人賞
『犬の系譜』(1988年/講談社)
平成2(1990)年 第11回日本SF大賞
『アド・バード』(1990年/集英社)
 
《千葉市が登場する作品》
『犬の系譜』(1988年/講談社)
自伝的長編小説。世田谷から千葉の海べりの町に家族と一緒に引っ越してきた初代パチ。父が死に、兄が結婚し、母は陽気になり、主人公である三男はその中で成長していく。3代目チヨが死んで、犬の系譜が絶えた時、主人公から見た家族は…。三代の犬を軸に何気ない日常や心情などが丁寧に描かれている。
『アメンボ号の冒険』(1999年/講談社)
花見川の河口付近の町に住む4人の少年たちが、花見川を上流から下流へ手作りのいかだに乗って下る冒険を描いた短編。
巻末に資料提供先として、こてはし図書館(現・花見川図書館)が掲載されている。
 
 
庄野(しょうの)潤三(じゅんぞう)
大正10(1921)年2月9日~平成21(2009)年
 
大阪府大阪市出身。1946年、島尾敏雄らと同人誌「光耀」を創刊。中学、高校の教師、朝日放送のプロデューサーをしながら小説を書く。1954年『プールサイド小景』により芥川賞受賞、文筆生活に入る。1957年ロックフェラー財団の奨学金で米国オハイオ州ガンビアに留学した。
人間生活の日常における微妙な危機の相をとらえた作品が多く、惜しまれつつ88歳で亡くなった。
 
《受賞歴》
昭和29(1954)年 第32回芥川賞
『プールサイド小景』(1955年/みすず書房)
昭和35(1960)年 第7回新潮社文学賞
『静物』など
 
《千葉市が登場する作品》
『流れ藻』(1969年/新潮社)
主人公は、血の気が多いが面倒見がよく周囲に好かれる近雄と、従順で気働きはないが、シンの強いところがある照代の若夫婦。近雄は5年勤めた会社の出世を断って退社し、鮨屋を開業する。その夏に海の家を出そうと計画するが、長期予報がよくないと知ると、鮨屋にうなぎ部を併設し、大当たりする。
どこか気まぐれで思うさまに生きている、若い市井の人々の姿が描かれている。
現在の中央区(大森町、院内、白旗等)や、県内が舞台となっている。
 
昭和40年代の中央区
『流れ藻』のなかで夫婦が勤めていた会社「レストラン上総」のモデルとなった、千葉市銀座通り中央にあった「ギンレス」(写真中央)。
 
 
野崎(のざき)耕二(こうじ)
昭和12(1937)年~
 
鹿児島県加世田市出身。地図編集・製図・イラスト・デザインの仕事に携わる。1983年に筋ジストロフィーと診断され、一日を生きた証として『一日一絵』を描き始める。絵画作品で千葉県展等にも度々入選する。
 
《千葉市が登場する作品》画文集
『一日一絵』(1985年/日本交通公社出版事務局)※第十集まで既刊
難病と闘いながら一日一点、その日に出会った身近なものを画材として描いた画文集。
1983年より生きる証として一日も休まず日々の出会いの感動を描いている。その作品からは、病と闘いながら、小さなものに感じる喜びや生き抜くことの素晴らしさなど、毎日を大切に生きる著者の姿が見えてくる。
作品の中には、著者が北部図書館(現・稲毛図書館)に来館した記述もみられる。
 
 
結城(ゆうき)五郎(ごろう)
昭和18(1943)年~
 
東京都出身。千葉大医学部を卒業後、市内で内科医を開業。1984年から小説を書き始め、1989年「作家」同人、1992年「小説家」同人となる。
医療のあり方、人にとって望ましい死に方とは、をテーマに、人間の心の闇を描く作品が多い。
 
《受賞歴》
平成5(1993)年 第2回小谷剛文学賞
『その夏の終わりに』(1994年/架空社)
平成10(1998)年 第15回サントリーミステリー大賞
『心室細動』(1998年/文藝春秋)
 
《千葉市が登場する作品》
『白衣の神様』(2012年/角川春樹事務所)
病院を舞台にした5編の人間ドラマ。医療に携わる人々の姿を感動的に描いている。
5編のなかの「雪解け」は、製薬会社に勤める主人公佐藤直樹が千葉営業所に転勤になり、以前出入り禁止になった武居医院に再度、取引契約をとるよう命じられる。最初はまったく相手にされない主人公だが、誠実な態度により、少しずつ武居医院長の心を開かせてゆく。
中央区で評判の鰻屋、市内に流れる夕刻の時報メロディー等、千葉市に住んでいる人なら誰でも思い浮かべることができる作品。
 
 
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子ども読書の日記念 図書館のおはなし会
 
子ども読書の日(4月23日)にちなんで、親子おはなし会と外国語おはなし会を開催します。
お薦めする本の展示と一覧表の配布も行います。当日先着順で無料です。ぜひご参加ください。
 
中央区
 
4月19日(土) 中央図書館
3・4歳児   11:00~11:30
5歳児~小学生 15:00~15:30
定員 各回30人
 
4月19日(土) みやこ図書館
3~6歳児   10:00~10:30
小学生     11:00~11:30
定員 各回40人
 
4月16日(水) 白旗分館
3歳児以上   15:30~16:00
定員 20人
 
 
花見川区
 
4月25日(金) 花見川図書館
1~3歳児   11:00~11:30
4歳児~小学生 16:00~16:30
定員 各回30人
 
4月23日(水) 花見川団地分館
3歳児~小学生 15:30~16:00
定員 40人
 
 
稲毛区
 
4月25日(金) 稲毛図書館
3~6歳児   15:15~15:45
小学生     16:15~16:45
定員 各回30人
 
 
若葉区
 
4月25日(金) 若葉図書館
3歳児以上   15:30~16:00
定員 30人
 
4月19日(土) 西都賀分館
3・4歳児   10:00~10:30
5歳児~小学生 10:45~11:15
定員 各回20人
 
4月26日(土) 泉分館
3歳児~小学生 11:00~11:30
定員 30人
 
 
緑区
 
4月25日(金) 緑図書館
2・3歳児    11:00~11:30
4歳児~未就学児 15:30~16:00
小学生      16:00~16:30
定員 各回36人
 
4月23日(水) あすみが丘分館
1~3歳児    11:00~11:30
4歳児~小学生  15:45~16:15
定員 各回30人
 
 
美浜区
 
4月19日(土) 美浜図書館
3・4歳児   10:30~11:00
5歳児~小学生 11:30~12:00
定員 各回40人
 
4月24日(木) 打瀬分館
3歳児以上   15:30~16:00
5歳児~小学生 16:00~16:30
定員 各回30人
 
 
外国語おはなし会
「英語で楽しもう!絵本の世界」
英語で絵本の世界を楽しんでもらうためのおはなし会を開催します。
 
4月20日(日) 中央図書館
5歳児~小学生 15:00~15:30
※親子での参加も可
定員 30人
 
 
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レファレンス事例 37
 
千葉の「紐解き」・「帯解き」のお祝いについて知りたい。
 
千葉県の冠婚葬祭の特徴として、小さな集落単位で様々な儀式や行事が行われています。子どもに関する儀式や行事は七歳までが圧倒的に多く、『千葉県の歴史 別編 民俗1』(千葉県 1999年)によると、「三歳・五歳・七歳を成長の節目と考え、これを祝う風習は古くからあって、県内各地でさまざまな儀礼が行われてきた。」とあります。
その中で、特に、七歳のお祝いを「紐解き」または「帯解き」といい、県内でお祝いや行事が催されています。「紐解き」・「帯解き」は、それまで着ていた紐付きの着物から、帯を締めて大人の着物を着る祝いの儀式です。
祝い方は県内各地で様々ですが、『わが家の安心箱』(千葉日報社 2003年)によると、「千葉県内では、子どもの七歳の紐解きのお祝いと浅間神社への参詣が結びついている地域が多いようです。」とあります。
例えば、『千葉市史 第3巻 現代編』(千葉市 1974年)には、千葉市院内では、「三歳、五歳、七歳、特に七歳のときには、稲毛の浅間様へお参りに行った。」とあります。また、『日本の民俗 12 千葉』(第一法規 1974年)には、「佐倉市内田では十二月十五日嫁の実家から着物などが贈られ、出発する時には村人から餞別をもらい、千葉市の千葉神社にお参りした。昔は千葉神社に参ったあと、千葉の出洲海岸に行き海に入り、帰るとみやげを配った。」とあり、「紐解き」・「帯解き」のお祝いでの、神社への参詣の様子がわかります。
 
 
TMK! 図書館マナー向上
 
このコーナーでは、「小さな心がけで、より居心地のいい図書館をみんなで作っていきたい」という思いから、図書館を利用いただく際に、皆さんに心がけていただきたいことをお伝えしていきます。
※タイトルの「TMK」は、「図書館マナー向上」の略です。
 
第2回 予約取り置き期限にご注意を
 
予約資料に取り置き期限があることをご存知ですか?
予約資料は、受け取りを指定した図書館に用意ができると、利用者の方に連絡をしています。
「予約された資料の用意ができました」と連絡を受け、しばらくして図書館に取りに行ってみたら、取り置き期限切れでキャンセルとなっていたという経験をされた方もいらっしゃるのではないでしょうか?
千葉市図書館では、図書館の資料をより多くの方に利用してもらえるよう、「予約資料の取り置き期限は、連絡を受けた日から1週間」としています。
千葉市図書館のホームページから予約ができるようになり、予約件数が飛躍的に増大しました。それに伴い、予約待ちの期間も長くなってきています。また、取り置き期限切れで予約がキャンセルとなってしまう資料も、増加傾向にあります。
予約資料が取り置き期限切れでキャンセルになることは、予約された方はもちろんですが、図書館としても残念なことです。もし、予約資料の取り置き期限内に、「もう読んでしまった」「必要としていた日までに届かなかった」など、予約資料が必要なくなった場合は、お早めに図書館へご連絡ください。特に、予約の多い資料については、早いキャンセルのご連絡が、次の予約されている方への早い資料のご用意とご連絡に繋がります。
また、「取り置きの期限を忘れてしまった。」「どうしても取り置き期限までに取りに行くことが難しい」という場合には、図書館にご相談ください。
皆様のご協力を、よろしくお願いします。
 
 
 
広告募集
図書館だよりへの広告を募集しています。
規   格:90㎜×90㎜
掲載場所:4頁目の一部
発行部数:5,000部(1号あたり)
広告掲載料:10,000円(税込み)
図書館ホームページへの広告を募集しています。
広告掲載料(月額)
・トップページ 5,000円(1枠1か月、税込み) 
・検索ページ 10,000円(1枠1か月、税込み)
お問い合わせ先:千葉市中央図書館管理課
電話 043-287-3980

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